There was a correspondence course program for classical guitar called the Tokyo Music Academy.
クラシック・ギター通信講座の始まりはいつ頃なのでしょうか?。
1934年(昭和9年)3月30日発刊『アルモニア』に、下記内容で紹介されているのが調査上、最初だと思われます。
--紹介--
クラブ・デ・タルレガ(東京)の小倉俊氏は兼ねてギター通信教授を研究中の所、今回、其の腹案出来次の如く開始する事になった。
小倉俊氏(東京)通信教授。通信は規定として毎月3回(10日目毎に郵送)。
右の通信数授はプリントでなく全部手書で懇切に指導される由。
会費が高くてお困りの方は2,3人誘い合せて申込む方法も出来て居る。
出来るだけの質問に答えられる筈であるから、希望者は直接同氏へ問合わせられ度い。[転載]:digitalguitararchive/1934-43-Armonia P.29
これが、クラシック・ギター通信教育の初めではないかと思われます。
「雑誌アルモニア誌友」読者の一部の図書であり、ギター音楽の広がりには繋がらなかったでしょう。
1950年代後半から一般大衆が「レコードプレーヤー」で音楽を聴くようになり、それに伴い、LPレコード、EPレコードなど高価なアナログ・レコードを聞く機会が増えてきます。
然しながら、上記レコードは高価なこともあり、一部マニアが聴いており、大衆化には至りません。
そこで、一般大衆向けに発売されてきたのが、「ソノシート」でした。
1962年 朝日ソノプレス『ギター小品名曲集』
演奏 溝淵浩五郎 ・中林淳真 ・小原安正
[挿画]:mercari
日本での初めてのソノシート付き雑誌は、1959年11月に発売された『歌う雑誌KODAMA』(コダマプレス刊)である。
同年12月には、朝日ソノプレス社が、ニュース記事を含むさまざまなトピックにニュースの現場やオリジナルの録音テープ、音楽などをソノシートとして収録し、「音の出る雑誌」という触れ込みで『月刊朝日ソノラマ』という雑誌を発行。
※朝日ソノラマ 第1号創刊号(1959年12月)(ソノシート「音で残す1959年」、「歌うトニー・ザイラー」、「裕ちゃんとパリへ」ほか)
1959年11月 コダマプレス『歌う雑誌KODAMA』/ 1959年12月 朝日ソノラマ 第1号創刊号

[挿画]:日本の古本屋
「ソノラマ」という言葉はラテン語で「音」を表すsonusとギリシャ語で「見もの」の意味のhoramaを合成した造語である。
しかし、総花的な内容から飽きられる様になり、売り上げが低迷したため方向転換を余儀無くされる。
そしてソノシート付き雑誌の内容は、英会話や音楽のオムニバス企画が中心となった。
一方で1964年には、朝日ソノラマからマンガ・ソノシートが発売。
マンガブックを見ながらソノシートに収録されたドラマを聴き主題歌を覚えるという雑誌の形態は、低価格な事から1960年代当時の子供に幅広く受け入れられた。
その後、他社からもテレビアニメ、特撮、漫画などを題材に、主題歌や物語のダイジェストまたは放送素材を収録した読み切り漫画・絵本ソノシート雑誌が数多く発売された。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
東京音楽アカデミーのギター通信講座は、昭和40年代(1970年前後)に盛んに展開されていたクラシックギターの通信教育プログラムでした。
ギターブームを支えた通信講座の成功と小原安正氏の貢献
昭和39年頃、益子邦夫[*註1]氏がギター通信講座の構想を小原安正氏に持ちかけた。益子氏自身はギターを弾かなかったが、弟の学習経験から、自宅で正しい指導を受けられる仕組みの必要性を感じていた。
音楽之友社に相談した際、社長の堀内敬三氏が講師として小原氏を推薦した。
小原安正氏は、ギター熱の高まりに対して指導者不足や独学の限界を感じており、通信講座は多くの人に本格的なギターを広める好機と捉え、無報酬で講師を引き受けた。
益子氏は800万円の資本金で「東京音楽アカデミー」を設立し、初期は資金難に苦しんだが、講座は爆発的に売れ、新聞や雑誌に小原氏の写真入り広告が掲載され、申し込みが殺到した。
成功の要因には、益子氏の事業センス、印刷業の実家、広告会社での経験、そして小原氏の無償協力が挙げられる。講座の人気により、小原氏は街を歩く際にサングラスが必要なほど有名になった。
[※参照]:『ギタリストの余韻』著書 小原安正 発行者浅香 淳 発行所 ㈱音楽之友社 1988年 [P.207- P.210]
[*註1]:益子邦夫氏は現在「株式会社アカデミー出版」のCEOであり、天馬龍行というペンネームで「超訳(アカデミー出版の登録商標)」シリーズを出版し、ベストセラーの上位に顔を出すことが多い。
東京音楽アカデミー ギター通信講座の概要
[ 開始時期 ]
明確な創刊年の記録としては、小原安正氏の著書『ギタリストの余韻』の小原安正年譜には、1963年(昭和38年)東京アカデミー通信講座開始と有ります。
前述では「昭和39年頃、益子邦夫氏がギター通信講座の構想~」と有りますので、1963年から1965年の間での出版されたと推察されます。
いずれにしましても、1970年前後にはすでに広く知られていたことが複数の証言から確認できます。
-
[ 教材内容 ]
- 毎月、テキストと模範演奏入りのレコード盤が郵送される形式(ソノシート/EP盤/LP盤)
- 初回は「楽しいギター」という体験教材が送られ、ナビゲーターに前田武彦氏が登場
- 最終的には「上・中・下巻のテキスト」と「曲集」が揃う構成
-
[ 期間 ]
- 基本コースは1年間、その後にポピュラーコース半年間が続く形で、合計約1年半のプログラムだったようです
- 終了時期:正確な終刊年は不明ですが、1980年代以降には活動が見られなくなった可能性が高いです。
・記録を確認するとその2年後の1967年1月16日にはクラシックギターの通信教育と銘打って登場した「東京音楽アカデミー」に加入し、教本とソノシートが届くのがなによりの楽しみとなった。
[*参照]:MacTechnology Lab/
『東京音楽アカデミー』 クラシックギターの通信教育プログラム

『東京音楽アカデミー』 クラシックギターの通信教育教材
ソノシートの広がりとその文化的な役割
―音のメディアとしての歩みと魅力―
1. はじめに
1950年代の終わりから1970年代にかけて、日本では「ソノシート」と呼ばれる音声メディアが広く親しまれるようになりました。
薄くて軽く、雑誌や絵本に付録としてつけられることが多かったこのメディアは、音楽や語学、物語などを手軽に届ける手段として、多くの人々の暮らしの中に溶け込んでいました。
本稿では、ソノシートの特徴や使われ方、そしてその歴史的な展開を振り返りながら、同時期に普及したEP・LPレコードとの関係にも触れて、その文化的な意味を考えてみたいと思います。
2. ソノシートのかたちと使いみち
ソノシートは、柔らかいビニール素材で作られた音声記録メディアで、A4サイズに近い四角い形をしているものが多く見られました。
その軽さと柔軟性から、雑誌や絵本の付録として挟み込むのに適しており、出版物との相性が非常に良かったのです。
使いみちも多岐にわたっており、たとえば以下のような場面で活用されました:
• 子ども向け絵本や漫画誌に収録された物語や歌
• 英語などの語学学習用の音声教材
• 商品やサービスの宣伝を目的としたノベルティ
• 新人アーティストの紹介やヒット曲の一部を収録したプロモーション用音源
こうした用途からもわかるように、ソノシートは教育・娯楽・宣伝といったさまざまな場面で活躍していました。
3. ソノシートの歴史と出版の動き
日本で最初にソノシートを付録として取り入れた雑誌は、1959年11月に登場した『歌う雑誌 KODAMA』でした。
音の出る雑誌という新しいスタイルは、当時としては非常に斬新で、多くの注目を集めました。
その後、1960年から1973年にかけて、朝日ソノプレス社(のちの朝日ソノラマ)が『月刊朝日ソノラマ』を刊行。
「音の出る雑誌」としてニュースや音楽を収録し、ソノシートという言葉自体が登録商標となるほどの広がりを見せました。
また、筑摩書房は1960年から1963年にかけて『世界音楽全集』を発行し、17cm片面のモノラル録音ソノシート(フォノシート)を採用しました。
小学館も1966年から1967年にかけて『世界の音楽』というムック叢書を刊行し、音楽教育の一環としてソノシートを活用しています。
1970年代に入ると、テレビアニメや特撮、漫画の主題歌やドラマを収録したソノシートが、子ども向け雑誌の定番付録となりました。とくに小学館の『小学一年生』などは、その代表的な例として知られています。
4. EP・LPレコードとの関係と音楽の広がり
ソノシートの役割をより深く理解するには、同時期に広まったEP・LPレコードとの関係を見てみることが大切です。
EPレコードは、1960年代から1970年代にかけて、歌謡曲や演歌のヒット曲を中心に人気を集めました。
ラジオ番組との連動もあり、広く一般に親しまれるようになりました。
一方、LPレコードはクラシックやジャズなど、アルバム単位で音楽を楽しむスタイルを定着させ、音質の良さや長時間再生が魅力でした。
価格面では、EP盤が約300円、LP盤が1,500〜3,000円程度とされていましたが、ソノシートはそれよりもずっと安価で、大量に生産できるという利点がありました。
そのため、LPやEPを購入するのが難しい層に対して、ソノシートは音楽を届ける手段として補完的な役割を果たしていたのです。
5. おわりに
ソノシートは、その手軽さと親しみやすさから、音声メディアとして多くの人々の生活に寄り添ってきました。
教育や娯楽、情報伝達の場面で活用され、出版物と音声を組み合わせた新しい表現のかたちを生み出しました。
EP・LPレコードとの関係の中で、音楽の裾野を広げる役割も担っていたと言えるでしょう。
今では懐かしい存在となったソノシートですが、その文化的な意義は、メディア史や音楽教育の観点からも再び注目されるべきものです。
東京音楽アカデミー ギター通信講座
通信教育教材

ギター科 テキスト(上)・ギター科 テキスト(中)・ギター科 テキスト(下)
東京音楽アカデミー ギター通信講座
通信教育教材

POPULAR PROGRAM FOR THE STAGE
東京音楽アカデミー ギター通信講座
通信教育教材

東京音楽アカデミー・ギター教材
第1~第9ステップ(33r.p.m.ソノシート36枚)指導・演奏:小原安正(ギター)
ギターの友へのプレゼント第1集☆小原聖子(ギター)
東京音楽アカデミー ギター通信講座 [*挿画出典元]:auctions.yahoo/mercari.com/
通信教育教材

東京音楽アカデミー Various 小原安正・聖子 ベスト演奏集 東京音楽アカデミー NTOA-8 LPレコード
東京音楽アカデミー Various 小原安正 ベスト演奏集 TOA-1 LPレコード
東京音楽アカデミー 小原聖子 ベスト演奏集 TOA-3 LPレコード
東京音楽アカデミー 小原聖子 ギター友へのプレゼント 第1集 211-4 ソノシート
東京音楽アカデミー 伊藤日出夫・中林淳真 フラメンコとギターポップス TOAS4B
東京音楽アカデミー 伊藤日出夫 The Best Of Guitar TOA-2 LPレコード
[※中段左より]
東京音楽アカデミー Various これがギターだ 試聴用シート付 TOAS1A EPレコード
東京音楽アカデミー ワルカー教授 高等レッスン VOL.1 TOA-GS-1 LPレコード
東京音楽アカデミー ワルカー教授 高等レッスン VOL.2 TOA-GS-2 LPレコード
東京音楽アカデミー ワルカー教授 高等レッスン VOL.3 TOA-GS-3 LPレコード
[※下段左より]
東京音楽アカデミー Various 楽しいギター TOAS6A 7インチレコード
東京音楽アカデミー Various 名演奏をあなたに[Various Their Bests For You 1st] NTOA-5 LPレコード
東京音楽アカデミー Various 名演奏をあなたに[Various Their Bests For You 2nd] TOA-7 LPレコード
