小栗孝之 Takayuki Oguri
- 1909年-1944年
小栗孝之
本名:小栗 卓
- 1909年(明治42年)10月25日 静岡県三島町に生る。
- 1936年(昭和11年) 再び上京し、3月より小倉俊氏にギターを学ぶ。
クルブ・デ・ターレガの会員。
その間、提琴家鈴木鎮一氏に表現法を修めた。
豊島区豊島洋楽塾のギター及び理論教授。自宅教授もなす。
- 1938年(昭和13年) ギター作曲コンクール選外推薦曲として「朝鮮風舞曲第1号:桔梗打鈴」受賞する。
- ※1943年に戦争の召集に遇い, 1944年レイテ島で戦死した。
静岡県浜松市に住む。
同市小中学校を経て、上京する。
法政大学予科より法学部に進みしも音楽のため、1年にして中退する。
ギターは郷里にて独学、児童楽劇団等を経営。
朝鮮の民謡をテーマとして、それをハーモナイズしたと作者は書いている。
リヨべットのスペイン民謡に対する和声付きと似ているが、リヨベットの粋なスペイン民謡に対するギター的粉飾と異つて.幾つかの彼地の民謡をギター的に処理し、経過句とコーダを附して一編の白い哀愁をもたらそうと試みたものである。
リヨベットの方法の影響は相当見られるが、リヨベットの如き深い推敲がない。個々の着想は表情的であるけれども、一曲の詩的生命たる印象の統一を作るコンビネーションに多くの難点があると言えよう。
発表に際してはこの点に於いて改訂を加へねばならないと考へる。
経過部と結尾は殊に弱く的かれて居る。
又朝鮮舞曲としてのオリヂナリテイの表出も貧しい。非常に良き索材でありながら、多くはそれが内容と成り得なかったのを心措しく思ふ。審在且及作者と合議の上曲諮を痰表する豫定である。
小栗孝之氏(前号添付ギター曲作者)此頃多数のギター曲を作曲、アルモニアにそのコピイを寄せられた。
近くアルモニアより幾曲か出版する予定である。
[*参照]digitalguitararchive/1939-74-Armonia